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2022.04.16

リコーTHETA X 発売前レビュー(建築現場で使えるか!?)

パノラマmemo担当の伊藤です。いつもパノラマmemoをご愛顧頂きありがとうございます。
今回、シータ最新機種「THETA X(シータエックス)」の検証機をリコー様よりご貸与頂きましたので、皆様にも最新情報を発信していきます。

「リコーさん、いつもありがとう!!」by.もとよし

そもそも、THETA X(シータエックス)って何?

2022年5月中旬に発売予定のTHETAシリーズ最新機種です。大型液晶モニターが搭載されている事から「最上位機種」と思われがちですが、リコーさんの位置づけとしては「Z1 > X > SC2」という並びの中間機種との事。


主な特徴は以下

  • 大型液晶モニター搭載で、撮影した写真の確認や、画質設定などがTHETA本体のみで実施可能に(他機種は不可)
  • 高精細撮影モード(11K画像)への切替が可能。※ただし暗い場所の撮影に弱くなるため、弊社では初期設定の5Kモード(ほぼV,SC2等の機種と同等)の利用を想定して検証も行っています。
  • THETAシリーズ初のバッテリー交換に対応 ※連続1時間以上の撮影を行うなら重要!
  • 外付けSDカードに対応 ※動画撮影しないのであれば不要
  • 本体サイズは大きく、重量も重い

液晶はさほど大きくないので、スマホに慣れていない方は操作が難しいかもしれません。

その他詳しい特徴は公式Webサイトや、インターネット上の記事をご参照ください。
今回は弊社レビュー第1弾として、パノラマmemoならではの「建築現場で使うには便利なのか!?」という視点で他機種と比較レビューしていきます。

建設現場で使えるか比較レビュー

比較対象となるカメラ

今回比較するTHETAは「(下記画像左から)Z1、X、V、SC2、SC」です。

まずは結論「THETA Xは建設現場での利用にお勧めか!?」

シーン① THETA単独で現場撮影する場合 ⇒ 超おススメ!!
シーン② THETAとスマホ純正アプリを利用する場合 ⇒ Z1かSC2の方が良い
シーン③ パノラマmemo専用アプリで利用する場合 ⇒ 短時間で大量撮影するならGoodか?(まだパノラマmemo撮影アプリとの親和性確認中のため未確定)

詳細は、以下の簡易レビュー結果を見てからご説明しますね。

簡易レビューでの比較項目

今回は、以下3点で比較します。

①価格
建築現場での業務利用では「個人利用ほど丁寧に扱われない」ことによるカメラ破損(特にレンズ傷)が多いです。その為、修理コストが高いのが実態。
また、業務ツールである以上「破損・バッテリー切れを起こした際の予備機」も含め複数台のシータを利用されるケースもあるため、製品価格は意外と軽視できません。
 ※弊社でも30台以上のシータを購入しており、コストは侮れません。。。

②画質
いずれは、屋内・機械室・点検口などの様々なシーン比較をしますが、まずはスペック上の画質比較を行います。

③撮影した写真の転送速度
パノラマmemoでの現場撮影では、1時間で50枚以上を撮影される方もいらっしゃいます。
その際、一番重要になるのが「シャッターを切ってから、iPhoneアプリに写真が転送されるまでの時間」です。
 ※我々もこれを重視し、メイン撮影機材はTHETA-Vとしています。
★特に今回は、この点を最重要項目としています★

比較結果発表

今回の検証は「iPhone12+リコー純正THETAアプリ」を用い、各THETAでの撮影速度を中心に確認しています。

機種参考価格画質写真1枚の転送速度1秒あたりのデータ転送量手振れ補正
THETA Z1約13万円10.31秒 ※1825KB/秒あり
★THETA X約11万円5.38秒777KB/秒なし
THETA V(終売)約5万円7.11秒691KB/秒あり
THETA SC2約3万円16.52秒233KB/秒 なし
THETA SC(終売)約2万円×31.53秒121KB/秒 なし

※1: 写真1枚当たりのデータサイズがZ1のみ約8MB(他機種は約4MB)のため、データ転送時間を要する。

各機種ごとの特徴&お勧め度(パノラマmemo専用撮影アプリを利用した場合)

THETA-Vが現在入手困難なことを考えると、今回のTHETA-XはSC2の次にお勧めの機種です。
 
※ただし2022年4月時点で、パノラマmemo-shot(専用アプリ)での正式動作保証はしておりません。

機種パノラマmemoお勧め度コメント
THETA Z1★★とにかく高画質!かつそこそこ転送速度も速い。手振れ補正もあるため手持ち撮影でも安心。

ただし、超高額。特に建設現場では、雑な取り扱いによる「レンズ破損」や「落下」が多いため、特にコスパが悪。
※カメラ取り扱いについては社内教育や、THETA本体にテプラで「レンズ傷つきやすい為、取り扱い注意!!」との記載を強く推奨。
THETA X
※1
★★★画質はZ1以外の機種とほぼ同等(わずかに良い)だが、写真転送速度が全機種のなかで最速!(SC2の約3倍)

しかし、Z1同様に高額な点がネック。
THETA V(終売)★★★★★転送速度の速さ・程よい価格・手振れ補正付きで、バランスの取れた超推奨機。

ただし現状入手が困難なのが唯一のボトルネック。(中古でも修理対応して貰え、修理代も安価なため弊社では積極購入しています)
THETA SC2★★★★★ 破損率の高い「現場用カメラ」として、お客様に一番推奨している機器。

撮影からスマホへの転送完了まで16秒程度かかるのが難点。ただし、大量撮影しないのであれば問題なし。
THETA SC(終売)撮影から転送完了まで30秒程度かかるため、弊社ではSC2への買い替えをお勧めしています。

※1:パノラマmemo-shot(iOS専用アプリ)でも動作することは確認できていますが、2022年4月時点では正式動作保証しておりません。

結論

シーン① THETA単独(スマホを使わない)で現場撮影する場合 ⇒ 超おススメ!!
撮影直後に、撮った写真が確認できる。特に「撮影に慣れていない方」の場合は、撮影してみたが後で確認したら「暗すぎた」「手振れして使い物にならなかった」…というシーンも多く見受けられます。THETA-Xならスマホと接続していなくても撮影直後にプレビュー画面が見られるので、撮影ミスが激減するので安心です!!


シーン② THETA純正アプリを利用する場合 ⇒ Z1かSC2の方が良い
シーン③ パノラマmemo専用アプリで利用する場合 ⇒ 短時間で大量撮影するならGood(THETA Vが入手不可の場合のみ)

シーン②③では、ともに「THETAとスマホを接続しての利用」となります。スマホと接続すれば「撮影後の写真チェック」ができるため、THETA-Xの強みである「撮影ミスを即座に確認できる」という他機種にないアドバンテージが生かせません。
ただし「撮影した写真のTHETA⇒スマホへの転送速度」が劇的に早い為、パノラマmemo-shotを利用した大量撮影(1時間で50枚以上)される場合には非常に有効です。

今後に向けて

今回は、時間の限られた現場撮影で重要となる「写真データ転送速度」に注目したレビューとなりました。

今後は「画質や暗所撮影能力(Xは、VやSC2よりわずかに良い)」「バッテリー持続時間」などの面にも着目し、検証を進めていきたいと思います。

そして何より、パノラマmemo専用iOSアプリ「パノラマmemo-shotでのTHETA-X正式サポート」に向け開発チームとの検討を進めてまいります。

今後とも、パノラマmemoをご愛顧頂きますよう宜しくお願い致します。





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